日々の学び研究所

日々の学びの備忘録。僕は無力だ。

2019年8月の自然観察と道北暮らしの手記 2019/08/25日

2019年8月の道北自然観察日記です。

 

過去にまとめたものですが、公開することにしました。よろしくお願いします。 

2019/08/25日

オオウバユリの実(大姥百合)

アイヌの重要な植物として名高いオオウバユリ。アイヌ語ではトゥレプ。夏前にここでつぼみを見かけたが、見に来ようと思っているうちに暑すぎて機会を逸してしまった。ようやく来てみると、ぜんぶもう実をつけていた。一度くらい花を見たかったのに。

ウバユリと言われるのは、花が咲く時にはすでに葉(歯)がないからだという。今回見たのも、もう葉が枯れてきていた。このまま立ったまま枯れて冬を迎える。

オオウバユリは、8年目にしてやっとつぼみをつけて花を咲かせるらしい。アイヌでは花を咲かせたのを雄、花を咲かせる前までのを雌とみなし、雌のオオウバユリの根を食用にしたという。根からでんぷんを取りを保存食にするらしい。

いつか食べてみたいが、そうするにはつぼみをつけていないオオウバユリを見分けられるようにならないと。葉だけのオオウバユリはヒメザゼンソウによく似ているらしく、かなりレベルが高そうな話だ。何年後になることやら。

 

エゾゴマナ(蝦夷胡麻菜)

見慣れないキク科の花が咲いていたので帰って調べてみたら、エゾゴマナという名だった。似た花にシロヤマギクがあるようだが、葉の形が違い、ハート型に近い。

フランスギクやマーガレットのような品種と違い、花びらに見える部分(舌状花)が不揃いで、ふにゃふにゃしている。でも、それが整っていない野生らしさを出していて好みな気も。色は違えど、ハンゴンソウの花の感じとよく似ている。(オオハンゴンソウになるとまた見た目が違うが)

これも新芽のころ食べれるので「胡麻菜」らしい。でも問題は、これに限らず、花が咲いていない新芽のころに見分けるのがとても難しいこと。経験値が足りない。

身近な植物を、花が咲いていたり実がついていたりというわかりやすい時期ではなく、一年を通して見分けられるようになったときが、初めて「ご近所さんとして知り合いになれた」瞬間ではなかろうか。


今日も雨でしたが、近くの山の遊歩道に自然観察に行けました。途中でガマの群生地を見かけてびっくり、思わず車を停めて観察しに行きました。

雨だったのでスケッチは描いていませんが、初めてあの有名なガマを触ることができました。表面はスポンジみたいですが、すぐ内側が硬くて人工物のようです。何かに似てると思ったら、スポンジがついたマイクみたい。これって焼いて食べれるんでしたっけ。

 

森の中では、絵にも描いたオオウバユリとエゾゴマナのほか、オオバセンキュウやイシミカワの花を見れました。木の葉になんだかよくわからない黄色い塊がたくさんついていましたが、虫こぶみたいですね。

雨のしたたる森は、すべてが色鮮やかでつやつやしていて美しいです。グレア加工されているみたい(笑) そういえばレイチェル・カーソンも雨の森が大好きだと言ってましたっけ。木で作られた遊歩道がつるつるして転びかけて危険だったのでそんなに長居はしませんでしたが楽しかったです。

この時期の北海道ではイタドリの白い花が満開で、赤や橙や黄や緑のギシギシやオオバコが、あちこちを彩っています。どれも雑草扱いされる草ばかりですが、これだけ多くが色とりどりに装うと圧巻です。もう雑草なんて失礼な呼び名では呼べません。

五体満足な人間は、手足があることで喜んだり感謝したりはしません。失ってはじめてありがたみがわかります。同じように、自然豊かなところに住んでいる人は自分たちがいかに恵まれた環境にいるかほとんど認識していません。大都市に満員電車にほうりこまれて初めて、故郷のありがたみに気づくんでしょう。